仮想通貨業界が盛り上がりを見せている中、ひときわ大きなニュースが流れてきているのは皆さんご存じでしょうか。
それが、2021年にFacebook社からローンチされる新しい仮想通貨”Diem”です。全世界共通で使用される通貨を目標に掲げているため大きな注目を浴びています。
「あれ、Facebook社から発行されるコインって”libra“じゃなかったっけ?」という既に情報をキャッチアップされている方もいるかと思います。
2020年12月に”来月実装”と公表があった際に、リブランディングも兼ね、”libra”から”diem”へと名称が変更となりました。
そんな”diem”について今回はdiemとはなにか。通貨の特徴と、ローンチにあたる現状の課題を解説していきます。
目次
仮想通貨 diemとは
diemとは、Facebook社が世界の金融インフラを整えることを目的とし発行する仮想通貨です。
というと、スケールが大きくてイメージが湧かない方も多くいるかもしれませんが背景として、下記のことを課題として挙げています。
全人口のうち1/3の方が銀行口座を持っておらず、貧困によって金融インフラを享受できない方が存在している。
このような方に対し、金融インフラを届け、世界の金融インフラを整えたいという想いが背景のようです。
もし、Diemが実現すると、銀行口座がなくてもスマートフォンなどの電子機器があればdiemを介して物を売買できるようになります。
預金や入金の概念を大きく変える可能性を秘めている仮想通貨という点で、他の仮想通貨とは大きく異なると言えます。
diemの特徴
価格変動が起きにくい
diemの最大の特徴は価格変動が起きにくい通貨(ステーブルコイン)という点です。
「発行早々にdiemを購入して、価格が上がったころに売り抜き利益回収をしたい!」と考えている方には現状お勧めできないコインです。
なぜBitcoinやアルトコインは価格変動が生まれるのにも関わらず、diemだけ変動が起きないのか?
ステーブルコインの中でも根本の仕組みが現状のものと大きく異なっています。
一般的な株と同じように、ビットコインそのものの価値が高く評価され需要が高くなることで、価格が上がります。
一方diemの場合は、投資家によるdiem買い付けが多くなり、価値が高騰した場合はDiem協会がdiemを追加で発行して流通量を増やしコントロールします。
反対に価値が低下した場合は、リザーブ資産によってdiemを買い戻して価格を適性に保ちます。
簡単に言うとDiem協会の莫大な資産をもとに、diemを価格コントロールをするということですね
diem通貨の課題
実は2019年に2020年のうちにdiemを発行すると、公表がありました。
ただ、2020年に実装するにあたって大きな課題が2つあったことから実装が遅延しています。
①通貨価格維持のためのリザーブ資金の確保
②セキュリティ対策不足
①通過価格維持のためのリザーブ資金の確保
Diemの発行団体であるDiem協会は常に「発行されているDiemの総価格より多くの資産を保有しておく」と明示していますが、注目度によっては世界中の人々が購入し、リザーブ資金以上の発注が来る可能性があります。
極端な話、全世界のお金でdiemを購入した場合、リザーブ資金以上の注文が来ることから、価格の高騰を抑えることができないのです。
ただ、これを解決するにあたりDIEM設立時からVISAやPayPal、eBay、Uberなど28の名だたる企業が参加しており、今後は100団体の参加協力により実装を目指しています。
②セキュリティ対策不足
まず、Libraの毎秒の処理件数はビットコインの7件に対し、当初1000件とサーバーにも力を入れている。
ただ、余裕で数万件をこなせるクレジットカードには及ばないことから金融インフラとしての信用性を問われているのが現状です。
将来的に能力が増強されるとは思いますが、負荷がシステムの処理能力を上回ってダウンしてしまえば、通貨としての信用はできません。
また、libraを共通の通貨とするのであれば、収入の管理が難しいといった声もあります。
各国それぞれの通貨で国が管理をしていたものが、Facebook社の管理となるのは所得の隠ぺいも容易にできてしまうかもしれません。
まとめ
2021年 仮想通貨業界を大きく変える可能性があるdiemについて解説しました。
いずれにせよ通貨の統一という大きな変化を成し遂げようとしているからこそ、問題は山積みになってしまうことは仕方がないことです。
ただ、このような大きなことが今後のあたりまえになるかもしれない可能性がある以上、今後の動向も注視していく必要はありそうです。
diemの購入方法についてまとめたサイトは下記に貼っておきますので、興味のある方は是非チャックしてみてください。
また、diemの情報についてアップデートしたり、その他仮想通貨のコラムも発信してますので良ければチェックしていただけると幸いです。