イーサリアムの開発者であるチャールズ・ホスキンソン氏が手掛け、先日スマートコントラクト機能を実装完了し、注目されているCardano(ADA)。価格も2021年初旬~9月までで、16倍も価格が上昇したことで投資家の話題も絶えません。
今回は、 Yoroi (ヨロイ)というCardano(ADA)専用ウォレットを使ったステーキング方法について解説していきます。Binanceでのステーキングとのメリット・デメリットについてもまとめていますので、是非チェックしてみてください。
目次
Yoroiとは
Yoroiとは、ADA専用のライト階層的決定性(HD)ウォレットです。HDウォレットは、シードと呼ばれるランダムな文字列から作られその後、秘密鍵を階層的に作られます。このウォレットの特徴の最大の利点は、万が一Walletを失くしてたとしても、シードから秘密鍵を復元できることです。
Yoroiウォレットは、ウォレット内のADAをステーキングにも回すことができる他、ADA以外にもマイニングの収益性がイーサリアム同等に高いErgoも取り扱っています。Windows、Mac、Linux、iOS、Androidなど幅広く対応しているため、多くの方が利用することが可能です。
ADAのステーキングの仕組み
Cardanoは、PoS(Proof of stake)というアルゴリズムを採用しており、ステーキングしているADAの数量が多いほどブロックを生成し、生成した報酬としてADAが支払われます。逆に一人で少額のADAをステーキングしたとしても、ブロックを成功する確率がほぼ0に等しいため、そもそも報酬を受け取ることが難しいです。
ADAの場合ステーキングプールと呼ばれるプールがあり、そのプールの運営者へ参加者がステーキングを委任することで報酬が支払われます。支払われるタイミングは、実際にブロックを引き当て報酬計算するのに最初は15日かかることは覚えておかなくてはいけません。ただし、15日後の支払い以降は、5日(1エポック)ごとに支払われます。これがYoroiでステーキングする1つのメリットです。メリットとデメリットについて考えていきます。
Yoroi(ヨロイ) で ADA をステーキングするメリット
ADAをステーキングするやり方は、現状YoroiやDaedalusといった専用ウォレットを使った方法とBinanceを使った方法の2つしかありません。なので今回は、この2つのステーキング方法において比較していきます。YoroiでADAをステーキングするメリットとして、大きく3つあります。
ロック期間がなくリスクが少ない
1つ目は、ロック期間の制限がないことです。
Binanceのステーキングでは、30日、60日、90日とステーキングの期間を選ぶ必要があります。選択した期間内は、Binance側に、ロックされてしまい引き出すことができません。また、秘密鍵もBinance側に握られているためBinanceサイドで問題が発生し、取引が停止になった場合は、そのまま資金移動ができなくなる可能性があります。
一方、Yoroiの場合は、ロック期間がありません。基本的に5日ごとに払い出しが行われるため払い出された後にプールの委任を解除すればいいと思います。また、秘密鍵は自分で管理・復元できるため、急な資金移動も比較的容易にすることができます。
ステーキングの複利継続
2つ目は、ステーキング報酬が継続的に運用されていくことです。
Binanceの場合、ステーキング期限が払い出された後そのまま現物ウォレットへ入金されます。その後自分で再度ステーキングの設定をしない限りステーキングを行われません。また、ステーキングの期間も商品としてパッケージ化されているため、商品が売り切れてステーキングできない可能性もあります。
その点、Yoroiは、5日間で報酬支払後支払われた報酬もステーキングに充てられ複利で運用することができます。
Binanceでステーキングも検討する方は 『【 売り切れ 御免】Binance (バイナンス)で ステーキング する方法・ やり方 を解説~ADA編~』の記事でステーキング方法を解説していますので比較してみてください。
ADAの価値が向上
3つ目は、分散化によってADAの価値の向上が期待できることです。
ADAのコンセンサスアルゴリズムは、PoS(Proof of stake)です。後述しますが、Yoroiでのステーキングの利率はBinanceと比べると低いため、資産を増やしたい方はBinanceにステーキングする傾向が高いです。しかしこれは、実質Binanceに集権化してしまうと捉えることもできます。
これはADAに限らない話ですが、ブロックチェーンのあるべき分散化が進みません。つまりYoroiからステーキングプールを作り運営したり、プールへステーキングを委任することによって、実質分散化に貢献することができ価値の向上を期待することができます。
Yoroi(ヨロイ) で ADA をステーキングするデメリット
Yoroiでステーキングするにもデメリットはあります。
利率の低さ
Yoroiでのステーキングのデメリットはなんといっても利率の低さです。Binanceは期間にもよりますが、5~8%の利率に設定されているのに対し、Yoroiでのステーキング委任では5%と設定されています。また、委任時に手数料も発生します。利率が5%という数字自体一般的には高いのですが、Binanceと比較すると劣ります。
Yoroi(ヨロイ) で ADA をステーキングするやり方
ステーキングのやり方は以下の手順で進めていきます。
・Yoroiウォレットの作成・入金
・ステーキング委任
手順に解説していきます。
Yoroiウォレットの作成・入金
まず、Yoroiウォレットの作成が必要です。
『【 ウォレット 作成方法】Yoroi (ヨロイ)注目コインCardano( ADA )やErgo(ERG)も対応』にてやり方を解説していますので、作成してみましょう。
次に、ステーキングする分のADAをYoroiウォレットへ移します。ADAはBinanceかBitpointから獲得することができます。日本円からADAを直接交換することはできないので、 日本の取引所であるCoincheckやGMOコインなどで日本円⇒BTCへ交換してから、交換したBTCをBinanceへ送金しYoroiへ移しましょう。
ADAをYoroiまで入金するまでが一番大変です。
ただし、マイニングをしてる方のみできる裏技ですが、日本の取引所や海外の取引所を介さず直接ADAをYoroiへ入金する方法もあります。下記記事を参考にしてみてください。
Yoroiのステーキング委任方法
Yoroiウォレットの作成が完了したら、ステーキング委任を行っていきます。
Yoroiのホーム画面より、Delegation Listを選択します。Delegationとは委任という意味で、委任するプールのリストを見ることができます。
次にステーキングする先を選択します。
ステーキングする先は、①でIDや名前で検索することができます。基本的に、委任数が多いプールの方が報酬の発生が確実ですが、ADAの分散化も考えるのであれば、③のようにブロックが作れているプールを選んでおけば問題ありません。手数料を抑えたい場合は、②のCostsのパーセントが低いものを選ぶといいでしょう。
選択すると、ステーキングの確認画面が表示されるので、ステーキングしたい分のADAの数量とパスワードを入力し、DELEGATEを選択します。
これで、ADAのステーキングが完了です。ダッシュボードにステーキングのステータスが表示されます。報酬が発生するのは、最初は4エポック目からということだけ念頭に入れておきましょう。
最後に
今回は、Yoroi (ヨロイ)を使ったADAのステーキング方法について解説しました。
Yoroiでのステーキングは、手数料として現状340ADAかかるので、資金にかなり余裕のある方(約10,000ADA~1,000,000ADA)にとっては、安定運用もできるため非常におすすめです。
それ以下の少額でリスクも取りつつ利率が高い運用をしたい方は、Binanceでの運用がいいでしょう。
また、1,000,000ADA以上保有しているのであれば、自分でステーキングプールを作成する選択肢も出てきます。運用に必要なものは、PC3台、Linuxの知識、1,000,000ADA以上の資金です。2,000,000ADAもあれば安定したステーキングプールを作ることが可能なので、是非ネットでやり方を調べてましょう。
ここまで読んでいただきありがとうございました。筆者のTwitter(@0kcalkeiichi)のフォローもぜひよろしくお願いいたします!それでは。
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